アヤワスカが導く世界【2】

〈2015.01.20 ペルー・サンフランシスコ村〉

≪アヤワスカ体験1日目つづき≫

結局、過去の自分と向き合う勇気がなかったヘタレな私は考えた。

気持ちを切り替えて、楽しいことを想像することにしよう!
そうだ、未来の旦那様を見ようじゃないか!( *´艸`)☆

念じろ・・・ビジョンよ、来い!

おもしろすぎる。
イメージ通りのビジョンにつながった!

場所は教会。結婚式の真っ最中。
牧師さんの前に立つカップルが見える。
綺麗なウェディングドレスを着ている女性と背が高くてシュッとしてる爽やか風な男性。
とても幸せなムードに満ち溢れた空間。

これか?!これが自分の旦那か?!

顔だよ、顔を確認するんだ!!

執着心に満ちた念を送って視点を男性の顔に集中。

キターーーーー!!
視点は胸元からジワジワ昇り、口元まで到達しようとしていた。

「◎△$☆×¥●&%#~~~~♪♪」

うぉぉぉぉ~~~~いぃぃ!!
シャァァマァァァーン!!!!

シャーマンの歌が始まると同時にあと少しまで迫ったお顔拝見ビジョンが弾かれた!
邪魔すんなよぉぉ~~( ;∀;)

シャーマンの歌に負けじと強い念を送るもあと少しのとこで弾かれてしまう。
シャーマンの歌が耳に入るとイメージのコントロールが全く効かなくなってしまう。

くそー!って思うんだけど、歌声が途絶えると不安で堪らなくなる。
止めてほしい・・・いや、止めないで。

もう何をイメージしてもダメになったので歌声に集中する。
その時に感じた変化。

あ、身体が全く動かない。

身体がまるで鉛のように重くドロッと溶けてしまったよう。
顔がパンパンにむくんでいる感じもする。

それに、表情のコントロールも効かない。
顔の筋肉が勝手に動いて抑えられない。

手で真顔の表情に戻そうとしても鉛のように重くなった手を動かすことすら出来ない。
なんだこれ?
勝手に作られた表情は・・・
ピエロ
[Freepickより拝借]

ピエロ。
冗談抜きでまさにこんな感じ。

口角めっちゃ上がって、鶴瓶師匠も引くレベルのたれ目・・・

めっちゃ笑ってるやん、自分!
こんな表情したことない。

笑顔を通り越してモンスター級の異様な表情なんだけど、こんな表情も出来るんだ!って純粋に驚いた。

ネパールかな?一瞬すごく美しい自然の景色が見えた。
その時、自分の旅を瞬間的に振り返ることができた。

「あぁ、最近心の底から笑ってなかった。」

コロンビアで病気になり、中南米ではチーナ攻撃が日常化、人と目を合わせることも少なくなっていた。
イライラして、この村に来る前もケンカを買ってきたばかりだった。

そういえば…素直な自然な笑顔を失っていることに気付いた。
そんな人間に素敵な出逢いがやって来るはずがない。

今まで得てきた素晴らしい出逢いには、必ず心からの笑顔があった。

思い出したよ、シャーマン!!
まぁ、このピエロスマイルだと逃げられちゃうけどね!

とても大事なことに気付けて満足したから、そろそろ表情戻したいんだけど・・・
筋肉がシャーマンの歌に操られているようでビクともしない。

しょうがない、ピエロ顔を貫こう。
暗闇の中だから周りから見えないよね?

目は完全覚醒、意識もバッチリ。
シャーマンの歌に集中していると、だんだん近づいて来るのが分かる。
やばい、ピエロのままなのに恥ずかしい!

間近にいる。
顔や身体に何かを吹きかけている。
気配も風圧も感じるのに、姿が見えない。
暗さに目は慣れているから天井の模様とかもはっきり見える。
シャーマンがいるであろう位置も確実に分かるのに、姿だけポッカリ見えない。

おかしいな?
それからは目を開けてられなくなった。

隣へと移動した様子のシャーマンはオーストラリア女子に声をかけた。
「どう?」「大丈夫よ。」という会話。
なにキミ、普通に会話してるし!

シャーマンが遠くに行くと共に歌声も小さくなっていく。
不安になる。
それを察したのか、別方向から歌を聞かせてくれる。

嬉しい歌なのか、悲しい歌なのか・・・
到底理解できないけど、歌を求めてしまう。

今ごろ気付いたけど、セレモニー会場でゴロゴロしてたおっちゃん2人もシャーマンだったのね。

そうして歌声はさえずりのように変わり、だんだんと暗闇に消えていってしまった。

歌が終わった。
儀式が終わった。

一仕事終えたシャーマン達がおしゃべりしている。

夢心地。
身体は溶けてしまったように動けない。
トイレに行きたいなーと思っても全然ダメ。

暗闇の中で不思議体験をフラッシュバック。

たくさんのビジョンを見た。
その中で、綺麗な川の向こうで美人さんが手を差し伸べてきた場面があったことを思い出した。
三途の川・・・?渡ってたら現実に戻って来れなかったのかな。

こわーーーー!!!(;゚Д゚)

しばらくすると周りのみんなは自分の部屋へと戻って行ってしまった。
いいなぁ、身体がビクともしないので帰還予定が未定。

セレモニーは3時間くらいだっけ?
ってことは、夜中の0:30か・・・

持病化しつつある咳が抑えられない。
咳をすると、また吐くんじゃないかと心配で全然寝れないまま朝を迎える。

鳥たちが目覚め、暗闇から解放される。

筋肉が緩み切ってしまったような思い身体をゆっくり起こし、恐る恐る立ち上がる。
もう・・・ふにゃっふにゃのふっらふら。

蛇行しながら出口へ辿り着き、会場を出た。
その瞬間に思わず口をついた言葉。

「シャーマンまじすげぇ。」

中学生みたいな抽象的な感想。
だけど、この言葉が一夜の全てを物語っていた。

コメント

  1. tatsu より:

    アヤワスカを今日知って、こちらにたどり着きました。なんか、すげーしかでません笑

    • arisha より:

      まとまりのない長文を読んで頂きありがとうございます!
      いや、ほんとに、私もすげーしか言えなかったです(笑)
      フィクションみたいなノンフィクション体験です!

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