ラマダン期間中、学内行事もなく、面白いことも起きず、生徒たちとの絡みもなく…
学校ネタがないまま、気づけば1週間の長期休暇に入ってしまった!
ハリラヤ・プアサってなあに?
30日間の断食が明けると、マレー系の皆さんが心待ちにしている特別な日です。
『ハリラヤ・プアサ』
Hari=日
Raya=偉大な
Puasa=断食
みんなウキウキ気分でBalik Kampung[バレッ・カンポン=帰省]して、家族と一緒に過ごすのです。日本のお正月みたいな感じです。
あっちこっちでハリラヤソングのヘビーローテーション。
おしゃべりの話題はハリラヤで持ち切り。
先生たちからのハリラヤトークが止まりません!
「ハリラヤはどこに行くの?」
「バジュラヤ(ハリラヤ用の服)もう買った?」
「クイラヤ(ハリラヤ用のお菓子)美味しいのよ!」
学校の最終日。
生徒たちは寮の部屋を掃除し、教室を掃除し、全校集まってサラーム(ムスリム式挨拶)をします。
日本の終業式のようですが、他の長期休暇前には見られなかった光景。
つまり、このハリラヤがいかに重要であるかが伺えます。
日本語教室入口に設置しているミニ黒板もハリラヤ仕様。
こんなに特別な一大イベント・・・経験せずには帰れない!
しかしながら、故郷へ帰り、家族と過ごす大切な行事です。
異教徒の外国人が入り込む余地なんて・・・
・・・
ありました。
素晴らしきオープンマインド。
仲良しのマレー系の先生の実家にご招待して頂いたんです!
2016年のハリラヤは7月6&7日。
バジュラヤも用意した。お腹も空かせた。準備は万端だっ!
スラマッ・ハリラヤ!!
「うぃぇぇぇーい!!あけおめことよろ~!!」
・・・っていうノリで挑むとつまみ出されるので要注意。
「前年はご迷惑をお掛けして申し訳ありません。私の無礼をどうかお許しください。」と年長者の方へと順にサラームしていくのです。
もし亡くなった方がいようもんなら、みんな号泣ですからね。
私はこの雰囲気に圧倒されましたが、うろたえずに「Selamat Hari Raya!!(ハリラヤおめでとう)」と笑顔でサラーム。
家族が集まって、
新しい服を着て、
特別な料理を食べて、
子どもたちはDuit rayaというお年玉をもらって・・・。
日本の正月と一緒やな!
私もおばあちゃんにお年玉頂いちゃった!
一通り家族間の挨拶が済めば、男性のみモスクへ行きます。
日本でいう初詣みたいな感じかしら。
その後にすることといえば・・・
食べる、食べる、そして、食べる。
テレビ見たり、おしゃべりしたり、ちょこっと寝たり・・・そして、食べる。
日本の正月と一緒やな!
マレー式のお・も・て・な・し
オープンハウス。
住宅内覧会・・・ではありません。
ハリラヤでは、挨拶のために親戚や友人など親しい人の家を訪れます。
ホストは訪れた親戚や友人のために食事などを用意して、おもてなしをするんです。
ちなみに首相官邸でもオープンハウスを実施しています。
誰でも入れちゃうので、今年は7万5千人も来訪したらしい。
食事だけでなく手土産も貰えるというウワサ。
首相さんったら太っ腹なんだから♪
こちらのお宅では親戚だけ受付中。お庭に食事をセッティング。
親戚だけと言っても家族が多いマレーの人々。
たくさんの親戚が訪れて、椅子が足りなる事態もありました。
用意していた麺が足りなくなって買い出しに行ったりもしました。
あったかい家族
家族みんなが集合する特別な日。
そんな特別で大切な家族の輪の中に入れてもらえて本当に感謝でいっぱい。
この2日間で抱えきれないほどのマレー文化を与えてもらいました。
知れば知るほど好きになるマレーシア。
「またハリラヤを一緒に過ごそうね!」
「いつでも戻っておいで!」
伝統っていいな。
家族っていいな。
去年まで『ハリラヤ』という言葉すら知らなかったのに、これからは毎年のハリラヤが気になってしょうがなくなるだろうな。
そして、この素敵な家族を思い出すことでしょう。
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