〈2014.09.11 インド・バラナシ 映画編〉
ボート遊びをしたらお腹がすきました。ごはんを食べねばなりません。
通勤通学で賑わう大通りを歩き、たまに轢かれそうになりながら徘徊。すると、やけに大入満員の店があった。
なんじゃこりゃ。
・・・
行くしかないやろ。
メニューは一種類だけ。よくあるターリー、定食です。ごはんもカレーもチャパティもガンガン追加してくれます。この気前の良さ男らしいです!
「もう、まじで食えない・・・」って懇願しないと永久に追加されます。
たらふく食べた。
さて、いくらでしょう。多くても70Rかな。店のおじさんに尋ねてみよう。
「ねぇ、ねぇ、いくら?」
「んぁ?いらねーよ、それより写真撮ってくれよ!」
「・・・でさ、いくらなの?」
「ん?だから、いらないって!無料なんだって!」
言っている意味が分からない。
なぜ無料なんだ?タダより怖いものは無いと言われて育ったうえ、ここはインドだ。
なにかおかしい・・・
・・・
・・・
ヒンドゥー教の神様にでも間違えられたのかな!?
うん、そういうことでいいや!
(おそらく寺院の奉仕活動としての食事提供だったのだろう)
お腹はいっぱいになったところで〆のラッシー。
路地を散策し、歩きぬいて到着した暗~いラッシー屋。特大ラッシー20R(34円)。
非常にシンプルだが、濃厚でめちゃくちゃウマイ!そして、店の兄ちゃん、最高に愛想悪い。気に入った!!
服屋のおっちゃんと遊んだりして時間をつぶしたら、リベンジ戦です!!
本日のメインイベント、映画鑑賞です!!
今度こそは、踊って歌って暴れて濡れてのこんな陽気な映画見るんだ!!
バラナシ市内の寂れたショッピングモールある映画館。前回見た『メアリーコム』を含む3種類の上映。題名だけでは内容が全く把握できないので都合のいい時間に上映される映画をチョイス。
ターリースペシャル70R(119円)。スペシャルなうまさでした!
待ちに待った映画です!ワクワク。
今日は気分が良いので私も踊っちゃうよー!
上映開始♪
最初に登場したのは女性警察官。
・・・イヤな予感。
バリバリのキャリアウーマン、しかし、仕事を理解してくれる旦那と一人娘と暮らす家庭は円満そのもの。
彼女が追いかけているのは、インドにおいて重大問題となっている誘拐事件。日本のドラマであるような身代金目的の富豪ボンボンの誘拐なんかとは訳が違います。
人身売買です。
街にいる普通の女の子たちが次々に消えていきます。
誘拐され、監禁され、売春目的の商品として売買される。人権もクソもあったもんじゃありません。なんの主張も抵抗も報われない。
病気になったら終了。使い捨てられるだけ。生きるためには身を売るしかない。
それでも生きたい。生きなきゃいけない。また家族、恋人に会えることを信じてるから。
こんなことが実際にあるの?
ある。
これがインドのリアルだった。
そして、ついにママさん警察官の娘も誘拐されます。帰ってこない娘、送られてきた娘の小指・・・
一連の誘拐事件の関連性を突き詰め、ついに敵のアジトに乗り込むわけです。すると、ママさんめっちゃ強いです。次々に敵をブッ飛ばしていきます。カッコイイです。
そこで、瀕死状態の敵のボスにとどめを刺すのは・・・
・・・
・・・
女の子たち。
映画を観終わって、なんともやりきれない気持ちになった。
これが現実にある社会問題。知らなきゃいけない世界の現実の一部。
ジャイプルとバラナシにて2つ映画を観て気づいたのが、主役が「女性」ってこと。
ヒンドゥー教徒の行動規範を記した『マヌ法典』には圧倒的な女性差別の内容が記してあります。あたかも、女性という存在自体が罪であるかのように。
女性は父に、そして夫に、さらには息子に服従して生きなければならない。女性の自立なんてものは夢物語。
おかしい!!
こんなことを叫ぶ余地がないほど徹底的に押さえつけられていたのだろう。
はっきり言って日本だって欧米諸国が呆れるほどのの女性差別国家だ。だけど、表面的には権利がある、自由がある。表面的にはね。
みんなお母さんから生まれてきたのに。インドでのレイプ殺人なんて女性への冒涜だ。
でも、そんなインドだけど、変わろうとしているのかもしれない。
女性が大統領になったことだってある。サリーを脱ぎ捨て、思い思いのオシャレを楽しんでいる女の子もたくさんいる。世界的に大活躍している女性ボクサーだっている。誘拐集団をアジトごとぶち壊しちゃう女性警察官だっている。
彼女たちのような女性が活躍すればインドは強く美しい国になるんだろうな。
間違いなく変わっていくはず。
・・・
・・・
踊らなかったけど・・・
100発100中だと信じて疑わなかったハチャメチャムービー。2連敗。
ダンスのおねーさーん、ドコー!?(´゚д゚`)
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