〈2014.08.29 インド・ウダイプル その2〉
インドでは1日にたくさんのことが起こるので、一記事に納まりません。ウダイプル宮殿を回ったその後です。
メインたる道は、じいさんと乗り物が肩を並べても余裕があります。
これがまた、けっこうカワイイんです。
トイレットペーパーを買おうと商店に寄る。その商店にはカワイイ女の子がいました。その父が娘のヘナアートを売り込んできます。
「んー。要らないよ。」って言うと、父は「じゃぁアイスクリーム買ってくれ。今日は暑いから食べたいんだ。」
・・・意味分からない。ウケ狙いではない、よね?理解できない私がおかしいのか?
※”旅行のともZenTech”さんより拝借
店や宿やレストランなど街の主要たるものは右側。でも左側も気になるよね?
ってことで橋を渡る。
当てもなく歩き続けていたら一人のインド男子に声をかけられた。ヒマなのでおしゃべりする。
「まぁ、中に入ってチャイでも。」
「チャイ?そ、そぉ?じゃぁ♪」
チャイのお誘い受けたら断る理由がありません。中へ入ってみましょう。
画家だった!!
店の中には素敵なインディアンアートが!
「気に入ったら買ってくれてもいいんだよ。」と控えめに売り込んでくるくらいで、完全にお互いのヒマつぶし相手になっていた。
ウダイプルは欧米人のハネムーン地として人気なんだって。しかし、最近は中国人・韓国人ばかりで、彼らはお金にシビアだから買い叩かれて困ってるそう。・・・そうね、この2ヶ国の値切り力は凄まじいものね。
「特に韓国人は大人数のグループ行動でとっつきにくいんだ!なぜ日本人はあまり来ないんだ!僕は日本人が大好きだ!」
「好きな外国は?」
「(満面の笑みで)イタリアさ!!!」
「日本ちゃうんかい!」
「イタリアのアートは・・・・うんちゃらかんちゃら、インドは・・・うんちゃらかんちゃら、芸術は・・・・うんちゃらかんちゃら、僕はイタリアでアートの勉強がしたいんだ!」
「今日からガネーシャ祭だよ。今夜、街中でイベントがあるよ。僕は近くの広場に行くから君もおいでよ!」
「おぅ!じゃぁまた夜にね!(たぶん行かないけど)」
子供たちは分かる。大人たちよ、仕事はどうした?・・・自分もか。
さて、気になるこの細い道。挟まったらどうしようどドキドキしながら進む。
その先にあったのは・・・さっき通った普通の道だった。つまんねー。
さらに当てもなくフラフラし、行き止まりで立ち尽くしていると、インド男子に声をかけられた。ヒマなのでおしゃべり。
近くの服屋さんのオーナーらしい。なのに偶然立ち止まったエステ屋さんに入り、中から2つ椅子を持ってきた。意味が分かりません。
「友達の店なんだ。ハハハッ!」
ん?だからどうした?ま、面白いみたいなのでそっとしておこう。
たいていの観光客は話しかけても返事すらしてくれないけど、私が笑顔で話を聞いたことがどうやら嬉しかったんだって。
「君はモンスーンパレスに行ったか?行ってないのか?行きたいか?」
「行ってない!なんかすごそうだね。行けたらいいね。」
「じゃぁ、今から行こう!バイクで1時間くらいだ。車のほうがいいか?」
・・・正直そういう流れになるとめんどくさい。モンスーンパレスとは山の上にある砦らしいが、山登りめんどくさい。
「いや、でもさ、忙しいでしょ?ほら、オーナーなんだし、店にいたほうがいいと思うよ?」私、必死!
「問題ないさ!スタッフがいるからな。ずっと店にいる必要がない。俺はフリーだ!」
(クッソ、めんどくせぇ。)
「でも、遠いじゃん!私が気を使うからさ、ね?その優しさで十分だよ、ありがとう!」
「お金なんて言わないぞ!(財布を見せて)お金は持っている。オーナーだからな。何か他の問題でもあるのか?正直に言ってくれ!友達だろ?」
(アナタと2人で行くのが嫌なんだけど。)
「いや、マジでいいから。ガネーシャ祭に行かなきゃだし!」
「ガネーシャ祭は20時からだぞ?問題ない!」
(チッ。)
こんなやり取りを数十分重ね・・・
「じゃぁ、チャイを飲みに行こう!この街で一番おいしいチャイ屋に連れて行くよ!」
「はーい(∩´∀`)∩、お願いしまーす!」
チャイの場合は断る理由がない。
バイクの後ろに乗せてもらって街外れ5分ほどの激ローカルな屋台チャイ屋へ。
うむ。うまい!
牛・・・
「まだ時間はあるだろう?パレスに行こう!素晴らしい景色だぞ。」
「私は行かないし、そんなに行きたければ一人で行って下さい。」
「なんと!君と行かなきゃ意味がないだろう?」
「なんで?」
「ほら、君は可愛くて優しくて・・・好きなんだ。」
「ふーん。」
「・・・」
「ガネーシャ祭行くから会うかもねー。」と適当な言葉を残し、オーナーの攻撃回避成功!ふぅ。手強かったぜ。
すれ違う人や店先の人に愛想を振りまきながら、宿に向かって歩く。
「Are you Japanese?」
思わず足を止めてしまった。なぜなら、ウダイプルに来てからというもの韓国人に間違えられてばかりだったから。
「つい1週間前に日本に行ってきたんだ。日本でカシミアを販売しているんだよ。すぐそこに店があるからおいで!チャイでも飲んで行ったらいいよ。」
ちょうど宿の帰り道と一緒だったから寄ることにした。だって、チャイあるんだもん。
ガラス張りのかなりのオシャレショップ。内装も商品も高級感に溢れています。コイツ・・・デキル男か?!
話を聞くとウダイプルに3件ホテルを持っているらしい。・・・デキル男だ!!
まぁ、話の流れは自慢話になり、恋愛話になり。うんうんと頷きすぎて首がつりそうだ。
うんうんだけで逃れようとしていたのに、お決まりの「恋人はいるのか?」が来ました。
もう帰りたいので「いるよー。」とウソをつく。
「日本人か?日本にいるのか?」
「えぇ?・・・うん。」
「君は旅をしているんだろ?世界中に男はたくさんいるだろう?なぜ離れている日本の彼氏にこだわるんだ!そんなことではチャンスをたくさん失うことになるんだぞ!うんちゃらかんちゃら・・・」
説教されてる。泣
そして、自分をプレゼンしてきます。逞しいだの、お金があるだの、女性を大切にするだの、料理ができるだの。
・・・えーっと、もう帰っていいですか?
「俺は君のいいところをたくさん説明できる!さぁ、君は俺に対してどう思う?正直に言ってくれ!」
「(正直すんげーめんどくさいと思ってるけど)いい人だよね!」
「それじゃ足りないーーー!!」
「・・・(困)」
「まだ会ったばかりだし分かんないのは当然でしょ?」
「じゃぁ今夜一緒に食事しよう。俺のホテルの屋上がいい眺めだよ。」
「いやいや、ガネーシャ祭に行かなあかんし。明日また店に顔だすわ!」
「それじゃダメだ。約束を守るか確証がない。せめて夕日だけでも見せたいんだ。」
「・・・」
来ちゃった。屋上。
デキ男のラブアプローチを華麗に回避して、宿に帰還。
ふぅー。疲れた・・・チャイにつられる習性を何とかしないとね。
ガネーシャ祭に備えて夜まで宿で休憩。
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