〈2015.01.20 ペルー・サンフランシスコ村〉
事件現場。
1人1マット1洗面器の供給。
指定された時間は21:00。
数十センチ先も見えない闇を歩いて、ドキドキしながらセレモニー会場へ向かう。
現在の心境【恐怖】です。
生きて明日の朝を迎えられますように・・・(切実)
会場に入るや否や・・・
シャーマン、携帯イジってダラダラ横になってるぅぅ~~。
え?えぇ?
連夜のセレモニーでお疲れのところ私がダダこねてお願いしたから?
怒ってる?ねぇ、怒ってる??
お昼に挨拶した腹ポコシャーマン以外に2名のオヤジ、そして長期滞在中のロシア人男子とオーストラリア人女子も参入。
一人じゃなくてよかった。
みんな横になってのんびり過ごすもんだから、私もマネしてみる。
30分経った頃だろうか、シャーマンがムクッと起き上がり気だるそうにペットボトルの液体をいじり始めた。
そして、ショットグラスよりやや大きいくらいのグラスを渡された。
暗くてよく見えないが、たぶん黒色。
隣のオーストラリア女子が一気に飲み干した。
私も続いて・・・えぇぇぃ!!
ゴクッ。
まずぅぅ~。でも、飲めなくはないな。
独特の匂いが鼻を抜け、少し下にしびれが残る。
ビビリなので、飲んですぐに目の前の洗面器を抱える。
・・・?
何も起こらない。
あら、隣のオーストラリア女子は横になっちゃった。
じゃぁ、私も横になってみるか。
お口がアヤワスカ臭で充満中。
水で口をゆすぐくらいは大丈夫らしいが、効果を最大限に生かしたいので我慢!
真っ暗で無音の空間。
変化は何もなく意識もバッチリなのでひたすら天井を眺める。
うーん・・・
初アヤワスカは効果が出ないものなのかな。
天井を見つけること多分30分。
うぅぅ・・・
気持ち悪いぃぃ。胸やけのような胃に違和感を感じ始め、すぐにでも吐きそう。
それでも意識はあるので「吐くときは洗面器!汚しちゃダメ!チビりませんように!」と、後始末の心配で頭がいっぱい。
取りやすい所にトイレットペーパーをスタンバイ。
吐き気に耐え、目を閉じ、時を待つ。
アヤワスカがもたらす幻覚[ビジョン]は、まず幾何学模様が見えるとのこと。
・・・
・・・
お?きた?
目を閉じた暗闇の中に間違いなく不思議な模様を見た。
ちょっと怖くなって目を開けた。
大丈夫、自分はここにいる。
でも、まぶたが重くて目を開けてられない。
暗闇に引き戻された後、目の前に色鮮やかな映像が広がった。
ついにアヤワスカの世界に導かれたな。
明るくなった視界にはインカの壁画に出てきそうなカメレオンがウジャウジャ登場。
↓こんな感じで、やたらシルバーメタリックでギラギラしてた。
[Clipart.meさんより拝借]
このカメレオンに支配されている頃だっただろうか。
シャーマンの歌が聴こえ始めていた。
知らない言葉。とても深く体に入り込んでいくような歌。
吐き気がひどくなってきた。
気持ち悪いなぁ、吐いて楽になりたいなぁ。
コロンビアからの病気がいまだ完治していない私。
2週間以上経つのに毎日ひどく咳き込んでいる。
耐えてたのに、嫌なタイミングで咳き込んだ。
瞬間を察知した。
ものすごい勢いで体の奥から上に昇って来た!!
ちょっと間に合わなくて抑えた自分の手越しに洗面器IN♪
でも、マット汚さなくて良かったー!
今まで通常の病気やらで吐く際に声が出ることなんて無かったのに、自分じゃないみたいな低い声を伴った。
吐いた感覚としては、ほぼ水分。
昼以降何も食べてないから固形物系は皆無。
シャーマンが昼以降の食事を推奨しないのは、吐くときにしんどいからだそう。
1回吐いただけなのに疲れた。あぁ~気持ち悪い。
手探りでトイレットペーパーを掴み、口を拭き上げる。
その直後、2度目の嘔吐。
座って洗面器を抱えた状態で全く動けない。
シャーマンが再び歌いだすと少し落ち着いてようやく横になれた。
まだ吐き気は消えない。咳き込んだら、またあのしんどい嘔吐が来るのかと思うと怖かった。
意識はある。
シャーマンの歌もしっかり聞こえる。
そのうち新しいビジョンが見えてきた。
氷山の?グランドキャニオン?
そこにプカプカ浮かんでコッチを見ているのは、造りがすこぶる荒いゆる過ぎる顔の天使でした。
正気だったら関西人らしくツッコんでいるところだが、この時ばかりは心地よく良い気分だった。
ビジョンからの音声は何一つない。
聞こえてくるのはシャーマンの歌声と雨音。
・・・雨降ってんのかな?
意識はずっとあるんだけど、記憶が断片的。
たくさんの映像を見た気がする。
広がる光景が柔らかいピンクだったり、お花畑だったり・・・
ブログに書きたいから内容記憶しなきゃいけないのに、映像コロコロ変わりすぎ!
って、すごく唯物的で現実的なことを考えていた。
・・・待てよ?
意識バッチリしすぎじゃない?
ということは自分が見たいビジョンをイメージすれば見れるんじゃない?!
とても冷静に求めるビジョンをイメージした。
見たいイメージを念じた。
アヤワスカを求めた理由の一つ、過去と向き合うために昔の自分に会いたい。
コロコロ変わるイメージの中で、一人の女の子を見つけた。
激しい雨に打たれて暗闇の中にポツンと一人ぼっちで立っている制服を着た女の子の後ろ姿。
あ、これ自分?
その姿はあまりにも寂しくて悲しくて遠くに感じて私は何もできなかった。
こわくなった。やっぱり覚悟がない。
こんな切ない姿とても見ていられなかった。
強がってたけど、やっぱり心は泣いていたんだ。
辛くなって念じるのを止めるとその映像はすぅっと消えてしまった。
≪長くなったので次回につづく≫
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